1055 |
「SBDのような艦爆は代用戦闘機としての仕様も想定されていた」という話を知って疑問に思ったのですが では当時のアメリカ海軍は艦爆のパイロットにも戦闘機のような空戦の訓練をさせていたのでしょうか? また、タイフーンやFw190などのヤーボや爆装戦闘機のパイロットは 訓練で空戦も地上攻撃もしたでしょうが 戦闘機専門や爆撃機専門のパイロットと比べ中途半端な技量になってしまうことはなかったのでしょうか? それとも、そもそも根本から自分が間違っていて 軍用機パイロットというものは当時から乗機が戦闘機か爆撃機かは関係無く 空戦と爆撃の両方の技能をパスするのが基本だったりするのでしょうか? 第一次世界大戦の頃から戦闘機パイロットも爆撃訓練を、爆撃機パイロットも空戦訓練をしていたのでしょうか? カタカナ提督 |
- 空母を持たないドイツ空軍の例で恐縮ですが、まず単発機パイロット訓練があります。これを終えて単発単座機に乗る人は部隊配属で、部隊配属になってから、戦闘に必要な機動は実地に習います。
双発機に乗る人は、単発機パイロット訓練を終えると多発機学校、計器飛行学校などに行って、大戦後半でなければ無線士か観測士の学校にも行きます。機長候補として、2つの役割ができるようにするわけですね。そして双発機に乗る人も単発複座機に乗る人も、クルーを組んでの訓練があります。実戦向きとまでは言えずとも、アクロバティックな機動くらいまではやるようです。例えばBf110に乗るとして、ある程度夜間戦闘が双発戦闘機の仕事として定着すると夜間戦闘機学校ができて、駆逐機学校に夜間戦闘機学校から勧誘に来たりしました。ですからケースバイケースですが、単座戦闘機乗りは戦闘に直結することは部隊で覚えるのが普通であったと思います。また器材も変化していくので、どっちみち学校で教わった通りというわけにはいかないですよね。
マイソフ
- 第一次大戦中のドイツ戦闘機乗員は戦争末期の大増員時代を除けば全て偵察/爆撃機出身者です。これは軍用機の本筋が二座多用途機にあったためです。
また、各国とも二座機の操縦者は基礎的な空戦訓練を受ける例が多くあります。日本も開戦後は省略されて行きますが二座機である艦爆に空戦訓練を実施しています。
大切なのは空戦の相手は敵戦闘機ばかりではないということです。たとえ乗員の空戦技能が不十分でも前方固定銃のある機体はそれを持たない機体にとって大きな脅威になります。
BUN
- 戦史や戦記で戦闘の経過を追ってみればわかることと思いますが、どれも状況や必要性、効率性のために出てきたものでしょう。
艦爆も戦闘機に襲われた際に羊のようにやられるわけにはいかないので少しでも格闘性能がある方が良いでしょう。従って格闘訓練も受けるわけですが、艦爆の本義はあくまでも敵艦なりに爆弾を当てることなので、そちらが主で格闘訓練が従であるのは言うまでもないことだと思います。
一方欧州戦線において、そもそも戦闘爆撃機というものは、バトルオブブリテンの際に、スツーカがそれこそ羊のように落とされてしまい、戦闘機としては使い物にならなかったBf110が他の双発爆撃機よりは高速で生存可能性の高い爆撃機として使えるのではないかと着目され、以来発展してきた(さらに生存性の高い大馬力の単発機に鞍替えして)ものではないかと存じます。
とおり
- レスありがとうございます
@ドイツ空軍では単発単座機の空戦訓練も地上攻撃訓練も実地でやるウェイトが大きい
複座機や双発機は学校で空戦機動のようなこともする
A他国の軍隊でも複座機は基礎的な空戦の訓練を受ける例が多い
代用戦闘機の主敵は戦闘機ではなかったので空戦能力はあまり重要視されなかった
B第一次大戦の頃は複座機が基本で単座戦闘機で空戦しかしないパイロットはイレギュラーだった
ということですね
Fw190Fの爆撃訓練なども学校ではなく実地でやったんでしょうか
また、タイフーンやP-47などはロケット弾での地上攻撃も多くこなしていますが
ヤーボのパイロットにも地上攻撃訓練を学校であまりやらない戦闘機パイロットがあてられたのでしょうか?
それとも「タイフーン乗りはスピットファイア乗りと違って訓練学校で地上攻撃ばかりやる」
といった違いが存在したのでしょうか?
カタカナ提督
- >4
まあ、はなっから「地上攻撃しかできない戦闘機乗り」を養成しているとは考えにくく、地上攻撃は実地で「慣熟」したと思います。実際の戦闘はケースバイケースで、個々のパイロットの任務は結構フレキシブルだったと思います。
「タイフーン乗りはスピットファイア乗りと違って訓練学校で地上攻撃ばかりやる」・・・戦闘専門のタイフーンスコードロンもあったのでこれは違います。
とおり