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このサイト内、或いは『ビルマ航空戦』などの記述によれば、栄系のハ115IIの水・メタノール噴射は十分に効果があったといえましょう。 ところが、最近読みました文章では、栄系の水・メタ噴射は効果がなかったとありました。海軍の審査では、出力向上のかけらもなかったとか(原典不明)。その上で、一式戦III型の増速は出力向上によるものではなく、単排気管によると推定していました。 この文章を書かれた方は、栄のみならず、誉も水・メタ噴射の効果がなかったと見ています。よくわかりませんが、中島の発動機は吸気系の自由度が低く、空気吸入量が制限されてしまい、高出力化できなかったと見ているようです。 発動機によって、水・メタ噴射の効果に差異が大きく違うものでしょうか? 宜しくお願い致します。 100万 |
- 栄31型の出力について紹介されているデータは三菱重工の曽根技師の残したノートに記されている数値から来ています。これだけを読むと出力向上が無いような印象を与えますが、同ノートには栄に水噴射を行った際に出力向上が得られることを示す数値も記載されています。
このように原典となる資料の読み込みが浅いためにそのような考察が生まれてしまいます。
BUN
- 栄21型に水噴射を行うと離昇1230馬力(2800回転、ブーズト+300)で運転できるようになりますが、栄31型の場合は過給器の翼車を変えて高高度型にしているため、高度馬力は大きく向上しているものの、離昇馬力が控え目な数値になっているのでそこで勘違いが生まれているのでしょう。
BUN