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海空軍共用を考えられたF-111の並列座席配置は海軍の要求だそうです。ところが海軍型のF-111Bが没になった後で出来たF-14はタンデム配置になっています。海軍の要求の変更の理由は何でしょうか。 バツ |
- 1950年末の海軍は高度な航法装置やレーダー装置を持った物は
タンデム配置よりもサイドバイサイド方式の方が
乗員の意思疎通が図れると言う根強い思想があったようです。
F-111の前身とも言える艦隊防空ミサイリヤーのF6Dもそうですし
A6もそうです。
F-111Bもそのコンセプトでサイドバイサイド形式を指定しました。
ところがこの形式ではF6DやA-6のような亜音速機なら問題なかったのですが、超音速機になると射出座席ので大きな問題になる事がわかりました。
サイドバイサイドの形式では同時に射出しないと遅い方が射出ロケットのダメージを受けるが音速飛行時の同時射出は両座席の干渉の可能性が高い事が
判明しました。
通常の射出座席では不可能と言う事でコクピットをモジュラー形式にして
一体で射出する方式がF-111には採用されました。
この複雑で重たいモジュラーユニットは重量過多でF-111Bの要求性能を
満たさない一因となりました。
故にF-111のリファイン版とも言えるF-14では真っ先に捨てられたのです。
ROCKS
- ほとんどは先に回答されたとおりですが、
大直径のAN/AWG-9レーダーが並列複座の太い胴体を利用できる、レーダー管制士官と操縦士の連絡が良いというほかは、タンデム複座よりも全長が短縮でき空母搭載にも有利だという考えが強い背景となったため、空軍のTFX計画ではタンデム複座の要求だったものが結果として並列複座のF-111になったと思います。
あとはタンデム複座に真っ先に切り替えらることができたのは、格闘戦性能も要求に入ってきたことで視界のよさが重視されたのと、F-14は左右のエンジン間隔を開けることでできた空間をうまく利用し全長を短く収めることができていることが後押しになったのではないでしょうか。
超音速
- ありがとうございます。難産の飛行機だとは思っていましたが、座席配置にも悶着があったとは興味深いです。
バツ