500  97式戦闘機の火器搭載位置について質問します。97式戦闘機は7.7mm機関銃を機首に2門搭載していますが、機首といっても側面です。これは珍しいのではないかと思います。というのは1式戦以降の陸軍の戦闘機及び海軍の96艦戦、零戦を見ても機首ではありますが、その上面に火器を搭載しているからです。
 では、97式戦闘機は何故、火器を機首側面に搭載したのでしょうか。

二一斎

  1. 九七戦の設計では軽量化に相当大きな重点が置かれていますから、機銃を主翼前桁に直接取り付けることで、構造重量を軽くしようとしたのではないでしょうか。


  2. 似たような位置に機銃を搭載した例としては、ボーイングP-26、グロスター・グラディエーター、アヴィアB.534などがあります。これらのコクピット内を見ると、胴体の幅が最も広くなるフットバー付近の外縁に機銃が収まるようになっています。
    この配置なら、無駄に胴体を太くしたり前方視界を塞いだりすることなく、しかもちょっとかがめば操縦しながらの再装填もできるので、それなりの利点があります。
    中島飛行機では、九七戦に至る習作ともいえるキ11試作戦闘機の設計にあたってP-26を参考にしているので、ここから学んだものかもしれません。
    Schump

  3. 九七戦の場合は操縦席から手を伸ばしても機銃に触れることが出来ず、専用のロッドを使ってレバーを引っ掛けて操作するなどの必要がありました。
    そういう意味では、あの装備位置はむしろデメリットの方が大きいようです。



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