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今、例によってプラモのスピットファイアXIVを作ってふと思った事を質問します。英国機のピトー管は他の国の装備位置と異なり、翼端から突出するのではなく、翼下面から生えたようにL型の形態をしています(少なくとも私の持っているスピット、タイフーン、ボーファイター、ムスタングIIIの模型ではそうなっています。)なぜこのような形態をしているのでしょうか。識者の皆様どうか教えてください。 備後ピート |
- 先に断っておきますが、私も分からないことだらけで識者の教示を請いたい立場ですので、回答の呼び水として知る事のみ書かせていただきます。
ピトー管の原理と構造はご存知と思いますので、まともに設計するなら牽引式単発機のピトー管配置は翼端付近しか選択肢がほとんどないのはお分かりと思います。双発のボーファイターは機首がプロペラ後流に晒される為にその位置を外したのだと思います。一般的に、機首がプロペラ回転面より十分前でブレード先端から離れている多発機は機首側面からL字型に配置しています。これは現在のジェット機でも同じです。
以上から航空機のピトー管は、胴体側面や翼面などから境界層を外した位置に動圧管を持ち出す形状が一般的なのだと思います。備後ピートさんは英国機特有だと思われているようですが、米国単発機/双発戦闘機でもかなりの機種が翼端の翼下に配置していますし、E型までのBf109とD型までの110も同様です。
翼端配置の場合に翼下か前縁かの選択方法にどのような事があるのか、私もぜひ知りたいです。グラマンなどはパンサーまで全て翼下配置(TBFだけは翼上)ですので単なるメーカーの仕入れ先によるものか、などとも考えましたが決め手が見つかりませんでした。
DDかず
- 割り込み質問させてください。ピトー管の説明図はL型で説明されているのでこれがオーソドックスな形状なのでしょう。イギリス機はトマホークI、IIキティーホークI等は棒の先端に更にL型の物をつけています。ところで日本機などの主翼前縁から突き出したタイプのものはL型をただ直線に伸ばした物なのでしょうか。それとも翼の内部で曲がってたりするのでしょうか。このタイプは細い部分と太い部分の2段になっていますが、圧測定用の穴が離れているほうが都合がよいからなのでしょうか。
INTO
- >2
ピトー管が、要は動圧と静圧(飛行方向からの風圧と、速度に影響されない大気圧)の差圧を計っているもの、と認識していれば、動圧口と静圧口の配置の工夫次第、ということですね。
L型に曲がっているのは、翼面から離れた位置の方がより安定した測定をできる、と考えているからでしょう。グライダ等では動圧口は機首先端、静圧口はキャノピ前(=計器盤より前)の胴体側面に※のような穴があるだけです。ただしこの配置の場合は横滑りの影響を受けるので、静圧口が機首左右に1か所づつありますが。
あと、原理は違いますが、三式戦や九七式戦ではベンチュリー管を使っている写真を良く見ますね。戦後の軽飛行機等にもかなり見ます。使い分けの理由はちと判りませんが、ご参考までに。
TOSHI!!
- L型の形態についてだけですが、ピトー管はもともと1700年代にフランス人のHenri Pitotが川の流速を測定する為に発明した後に配管内の流体の流速を測る装置に発展した関係でL型にならざるを得なかったのです。
航空機が発明された当初は、速度を測る装置はL型のピトー管しかなかったのでL型がスタンダードになったのではと思われます。
jas1
- L字でも、ナニ字でも、要は、機体の影響を受けない動圧をピックアップ
すればピトー管の役目を果たすわけですよね。
なので、後は、ピトー管という重要なセンサーが、誤って、損傷を受けないように配慮するかにも関わってくるのではないでしょうか。
翼の前縁に突き出していれば、不注意でぶつかる人も出てくるでしょう。
L字型にして前縁よりセットバックすれば、そのリスクは抑えられます。
(L字型の方が、ものは高くつくでしょうが。)
その程度の差ではないかと思うのは、如何なものでしょうか。
ちょん太
- L型と直線型の得失はなにかあるのでしょうが、L型には流れに掉さすような空気抵抗が問題になったのかもしれません。Bf109の初期型は前縁にスラットがあり翼端が角型で余裕が無く翼下にL型のピトー管を装備しましたが、F型以降は翼端が丸くなり直線型のピトー管を装備できる余裕が出来たのではないのでしょうか。P-51の場合は援英機として開発されたのでL型ピトー管装備は当然としてそのあとのP-51H、ツインムスタングに至るまでL型ピトー管装備ですが。戦後ジェット戦闘機時代になると主翼に前縁フラップが装備され機首に直線型のピトー管が付くようになりました。垂直尾翼に装備されたものもあります。(ピトー管だと思うのですがモスキートにもあります。)FA−18にはL型が付いています。もちろん輸送機の機首側面や軽飛行機のプロペラ後流からの影響のない位置の翼下にL型ピトー管が装備されている写真がウイキペディアに載っていますのでどちらが進んでいるとはいえないように思えます。
INTO
- 「流れに掉さす空気抵抗」。ごもっともとも存じます。
角を立てて申し訳なく存じますが。
軸方向の投影面積を考えれば、ハナクソ程度のレベルかとも存じます。
(すんません。ほろ酔い気分でカキコして。)
ちょん太
- 山勘ですが、水抜きの問題とか絡んでないですかねえ。
片
- 初期ジェット戦闘機時代のダグラスF4DスカイレイやA4Dスカイホークは風防の前に小さなL型ピトー管を付けているだけなのに、F−100スーパーセイバーは機首下面に長い直線型のピトー管をわざわざ付けているのはなぜでしょう。海軍と空軍では測定基準が違ってたのでしょうか。
INTO
- >9.
マッハコーンの生成と絡んでいないでしょうか・・・
TOSHI!!
- >9.
>F−100スーパーセイバーは機首下面に長い直線型のピトー管をわざわざ付けているのはなぜでしょう。
機首にインテイクがあるので、エンジンのコンプレッサーで吸入加速される領域を避けているんじゃないでしょうか。
インテイク直前の空気速度は機体の気速より大きいでしょうし。
ちょん太
- ありがとうございます。BACライトニングやミグ21等の機首吸入タイプもあの位置に長いピトー管を付けているので、機首下か上からかなり前へ出す必要があるのでしょう。
INTO