194 WWII時のターボチャージャー付きレシプロエンジンについて疑問があります。


@航空機の場合、単なる出力向上がメインではありませんが、例えば自動車のようにターボラグがあり、加速性能に若干の支障をきたさなかったのか? (機械式過吸器に対して)


Aこれはターボチャージャーじゃないと思いますが、一部のドイツ軍機に短時間のみブーストをかけて出力アップができると記述されたエンジンを搭載する機体(Me209、Ta152等)がありますが、これはブースト圧を変更できる装置があったことを意味するのでしょうか?

ふも

  1.  ターボラグは存在します。
     また、これはB-17の例ですが、煩雑というか気を使った運転が必要です。
    http://barella.mat.ehime-u.ac.jp/kumac/B17/55sequence%20of%20power%20change.htm
     この時代の飛行機のスロットルは、言ってしまえばブースト圧コントローラなんです。ですからドイツ機に限らず、大ブースト運転を制限時間(水メタ噴射・燃料の過剰投入等の併用もある)を設けることで「使ってよい」としている例は少なくありません。
    http://barella.mat.ehime-u.ac.jp/kumac/P51/014emer.htm
     これはP-51でのやり方です。 
    SUDO

  2. >>1
    回答ありがとうございます(^^ゞ
    添付サイトを見ると過吸器の操作はシビアな印象を受けました。
    ちなみによく見かける水メタノール噴射ってのは起爆剤として燃料に混ぜ、短時間馬力を上げるんでしたっけ?
    実はいまいち理解してなかった。。w

    ふも

  3. >>2
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%99%B4%E5%B0%84%E8%A3%85%E7%BD%AE
    こちらをご覧下さい。というか、検索しましょう。
    J2M2-N

  4. SUDOさんの回答はやさしい温情で、話題をうまくふくらましてくれているのですが、普通に答えると「そんな基礎は簡単だから、自分で調べなさい!」となります。
    @については、そもそもターボ自体、一部アメリカ機でしか実用化していません。耐高熱素材自体他国では調達困難、それでさえでかすぎて普通の機体に載らないくらいだから、ラグなんてばりばりです。
    Aについては、私とかレベルだと「冷却」だと思えばいいような気がしています。ドイツだとNW50でしょうが、メタノールが良くわかりません。凍結防止との説明もあるけれど、確か別に入っていたと思います。ガソリンに水を混和させると燃焼効率が上がるとの話もあるからそれ系? 別にGM-1ってのもありますが、こちらはまんまニトロなんで酸素増大効果もあります。
    えりっひ

  5. >2&4
     ブーストを上げると、異常燃焼やノッキングを起こして、ブーストの割りに馬力が上がらなくなるどころか最悪の場合エンジンが壊れてしまうんです。
     そのため、高ブースト時には燃料等の気化潜熱で燃焼室・混合気の温度を下げるという手段が用いられました。単純な手としては混合気の濃度を上げることで多めに出した燃料の気化潜熱を用います。しかしガソリンの気化潜熱はそれほど高いものではないので、気化潜熱の大きい水を使うのがベターだったのです(同じだけ冷やすのに水のほうが少量でよいので、冷却用に使う重量が軽くなる)しかし水は低温になると凍ってしまいます。高空は寒いですからエンジンはともかく水タンクが凍ってしまうわけです。そこで水にアルコール(メチルアルコール)を混ぜることで、凍らない水を作り、これを用いたわけです(メチルアルコールもガソリンより気化潜熱が高く、水と違って燃えるので、燃焼に使う分のガソリンを多少減らせるという利もあります)
     ドイツのMW50は水とメタノールが50:50の液体で、日本で言う水メタというのも概ね同じことです。戦争後半にはアメリカ軍でも用いています(例えばF6F-5のR-2800エンジンには型番にWが付きますが、これが水噴射仕様です)
     つまり水噴射系の馬力増加は、ブーストアップ→高ブーストでは無事に回らない→水や過剰燃料で異常を押さえ込む。以上の流れになってます。
    SUDO

  6. 便乗して聞いちゃうと、どこかで(すいません、いつも適当で)NW50の比率が水:アルコール:不凍液=49.5:50:0.5みたいな記述を見たことがあるのです。そのとき、あ、別に不凍液入ってるんだと思ったのですが、たいてい説明はアルコール=不凍液となっています。
    ならば単純に水:不凍液=99:1じゃだめなのかな、と思ったのです。アルコールより水のほうが気化熱は大きいですから。まあ、不凍液が1/100ってのも単純に少なすぎる気もしていたり・・・。
    ニトロだと酸化剤にもなるそうですが、CH4OHじゃそれもなさそうですよね?
    ただでさえブローアップしそうな状況で使うんだから、影響の少ない不凍液がこれってだけなのかな?
    えりっひ

  7. >6
     MW50に混ぜてるのは不凍液ではなく、耐腐食材だと思います(もっとも、相応の不凍性も持ってるのかもしれませんが)
    SUDO

  8. >7
    なるほど!ありがとうございます。やっぱりいろいろありますよね。
    えりっひ

  9. アルコールは金属に影響を与えますから、耐蝕剤の添加が必要なのだと思います。



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