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陸軍は海軍よりも航空機用の機銃の生産力が劣っていたのでしょうか? 隼I型では12.7ミリの生産に苦労したり(零戦も20ミリで苦労していま すが生産数がずっと多い)、紫電が量産期では20ミリ×4ですが、疾風は 20ミリ×2、12.7ミリ×2(後期生産型は20ミリ×4ですが機銃の生産が間 に合わず従来どおり20ミリ×2、12.7ミリ×2のものも多かったと聞きます) だとする隼が機関砲を搭載可能だとしても機銃生産的に搭載困難な状態が 想定でき、結果論的に機首12.7ミリ×2は正しかったとの考え方は成り立つ でしょうか? 機首に12.7ミリ×2しかできなかったのは のらえもん |
- 陸海軍戦闘機に搭載された機関砲の総数をざっと比較してみてください。
20ミリ口径に拘らなければ陸軍系機関砲の生産が少ないとは言い難いはずです。
陸軍の場合は主力となる機関砲の口径をブレダ機関砲(キ27、キ43、キ44等の初期の機関砲搭載計画はすべてブレダです。)に始まる12.7ミリから航空本部主導で20ミリへと方針転換して混乱を起こしていますが、もともと海軍に比べると戦闘機用機関砲の導入に遅れをとっています。
こうした理由で機関砲が不足する訳ですから、おっしゃる通り陸軍戦闘機はその時搭載できる限りの武装を施されていたと言えます。
BUN
- 陸軍の場合、機銃の不足で7.7と12.7を混載する飛行機が出たと何かで読んだ覚えがあります。
隼でですよ。
青江
- 一式戦闘機一型量産機は両側装備の計画でありながら全て片側のみにホ103を搭載しています。三式戦闘機も本来は一型乙の機関砲四門が「制式武装」です。
原因は機関砲の量産立ち上がりが遅かった為ですが、同じような事は開戦直前の零戦でも発生するところでした。九九式二〇粍固定機銃もその供給はギリギリの水準です。
BUN
- のらえもんさんの質問後段を拡大解釈すると、もしホ一〇三と同じか先立って
ホ五が実用化されていた場合、それでも一式戦は12.7mmなのかとも読めます。
それについてはBUNさんのおっしゃる通り、
>キ27、キ43、キ44等の初期の機関砲搭載計画はすべてブレダです
が回答となりますが、開戦後の戦訓からすぐにホ五搭載着手も考えられますね。
ホ五の生産数が足りなくとも案外、二式単戦より運用が容易な一式戦(の一部)を
重戦区分で先に20mm化のような気がします。
柿好
- 史実でいえば、陸軍単座戦闘機への20ミリ導入計画ではキ60が15年で最も早く、次いでキ61が17年5月です。
陸軍の20ミリがより早く完成したとして、性能上の関係で一式戦よりもまずこちらの二機種で考えられるのではないでしょうか。
片
- キ60はまだ謎の多い飛行機なんですけれども、最初の段階では武装は13ミリのモーターカノンなんです。当然ブレダです。
南方進出準備時にホ103に換装しているけれど、その元もブレダの様子。
キ61も17年5月にホ5搭載の計画は始まるけれども機首にも翼にも積めず、18年9月から・・というのも「胴体か翼の設計をやり直すから」という意味です。
このあたりの事情を追うと武装計画に機体がついて行かない様子がよくわかります。
BUN
- ボーっとしてたので、手持ちの中で思いっきり古いデータで話をしてしまいました。すみません。
片