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九七式艦上攻撃機における爆弾の搭載について疑問があります。 「60kg×6」と書かれているものが多いですが、稀に「250kg×1+60kg×6」としているものがあります。 どうも真珠湾攻撃の時「250kg×1+60kg×6」で出撃したらしいのですが、どこにどうやって搭載したのか疑問に思えます。(60kg×6で一杯一杯っぽく感じます) 1.真珠湾攻撃の際、「250kg×1+60kg×6」での出撃はあったのでしょうか。 2.そもそも九七式艦上攻撃機は「250kg×1+60kg×6」を搭載できたのでしょうか。できたとしたらどのように搭載したのでしょうか。 3.「250kg×1+60kg×4」で出撃したと書かれているものもみるのですが、それは実際あったこともしくは搭載可能なのでしょうか。 天ヶ崎 |
- 真珠湾攻撃時の戦闘行動調書の出撃機数と消耗兵器欄を見ると、瑞鶴艦攻隊が27機出撃で二十五番×36+六番×108消耗、翔鶴艦攻隊がやはり27機出撃で二十五番×46+六番×48消耗となっています。
出撃機に核爆弾を割り振っていくと、瑞鶴艦攻隊では9機が二十五番×2、18機が二十五番×1+六番×6とすると辻褄が合います(翔鶴艦攻隊は合いませんが…)。
T216
- 訂正
核爆弾 → 各爆弾
T216
- 戦闘詳報によれば、
翔鶴艦攻第1、2中隊(計21機)25番陸爆(九七式陸信乙)×2
翔鶴艦攻第3中隊 (計6機)25番陸爆(九七式陸信甲)×1、6番通爆×6
となってます。
どうも投弾出来なかった機があるのかもしれません。
25番×2はカネオヘ飛行艇基地攻撃用、25番×1+6番×6はヒッカム飛行場攻撃用で、使用信管が違えてあるように、用途が異なっています。
懸吊要領については、25番×2の場合、1発を右舷側胴体下に、もう1発は右車輪後方の翼下面に吊ります。このうち胴体下を6番用3発×2列に置き換えれば、25番×1+6番×6は十分懸吊可能です。
片
- 訂正、ヒッカムでなくフォード島です。
片
- T216様、片様ありがとうございます。
それならば龍驤から発進した艦攻の「25番×1+6番×4」もおかしい話ではないですね。
戦闘行動調書や翔鶴の戦闘詳報の存在は知っていたのですが、九七式艦上攻撃機の爆弾は「800kg×1もしくは500kg×1もしくは250kg×2もしくは60kg×6」と書かれていることが多くそれで疑問に思った次第です。
「もしくは60kg×6」というのは、それ以上積める場所ないよ、という意味ではなかったのですね。
天ヶ崎
- そもそも、6番ならば7発は懸吊出来ます。
胴体下6発+右翼下面1発です。
(この右翼下面を25番に換えれば、25番1発+6番6発です)
また、25番2発もそれが限界ではなく、さらに機首下面に6番2発を同時に懸吊することも出来ます。
片
- ではなぜ、「800キロ×1」「500キロ×1」「250キロ×2」「60キロ×6」などの表記がまかり通っているかといえば、それは各状態での機体全備重量、搭載量などを規定するためです。
「500キロ×1」「250キロ×2」「60キロ×8」(6番は7発ではなく8発まで可能なのかもしれません)の場合は、爆弾搭載量480から500キロでほぼ横並びとなりますが、それ以上の重量を懸吊する場合は攻撃状態として別のものとなり、別の搭載量規定が当てはめられることになったはずです。
片
- 片様、より詳しい説明ありがとうございます。
800kgや60kg六発というのは各状態の全備重量などを規定するためであり、必ずしも限界を示していたわけはないのですね。
爆弾を積む場所などもわかり、疑問が解けました。
天ヶ崎