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ロールスロイスのエンジンについてお教えください。 「ケストレル(ペリグリン)→マーリン」 「バザード→グリフォン」の変化において(前者での排気量変更以外の)「機械的な洗練」はどの程度行われているのでしょうか? 言い替えると、ケストレル24L版はシリンダ壁厚から辛いとしても、21L版に対してマーリンのような高過給をしたら(つまりペリグリンが見捨てられなかったら)、マーリンの77パーセント程度の出力が可能だったのでしょうか? それとも、吸気の取り合わしや燃焼室、バルブ、カム、カム駆動、ピストンやピストンリングの精度、あるいはブロック自体の鋳込み方などの差で、グレードの高い燃料と優れた機械式過給機があったとしてもそこまでの圧はかけられなかったのでしょうか? はたの |
- ボア5インチですから1350〜1500馬力ぐらいは、頑張ってギリギリのところとして届く可能性はあります(あくまでも規模から想像した範囲)
またRR系は、圧力には弱いです。シリンダ壁は構造上大した負担にならないようになってるので問題は無いと思いますが(削れると思うけど)リノで多発したように各部はギリギリの強度なんです。これは細い上に安い素材だったり、振動を相殺するためのウェイトを端折ったりといった、ある種の見切りが随所にあるからです。
でも、これは言い換えれば、必要十分な強度を計算して与えてあるということでもあります。不要な強度を持たせない代りに、軽く安くしたということですから、逆に高強度が必要なら、それに合わせた素材や部品を用意すれば良いだけのことです。別にケストレルにRなみの事をしたって良いし、RRにそれが出来ない理由は技術的には何処にも無いでしょう。
ただし、其処まで頑張って1500馬力に届くかどうかなら、普通にマーリンを無理せず使うほうが利口ですよね。
SUDO
- ありがとうございます。世代的な差異というより「見切り」なのですね。
いくら商売が好調とはいえPV12に乗り出すとはなんと獅子のように勇敢な、と思っておりましたが、テクニカルな冒険はなく「見切り」の調節でなんとでもなるのなら、「中間排気量のブロックも作っておくべか」には納得できます。スッキリいたしました。
はたの
- >またRR系は、圧力には弱いです。シリンダ壁は構造上大した負担にならないようになってるので問題は無いと思いますが(削れると思うけど)リノで多発したように各部はギリギリの強度なんです。
それはちょっと違うと思います。
シリンダ壁はシリンダ圧力とは違った理由で寸法がきまっています。
たとえ内圧が50ataでも、必要な肉厚なぞ、ほんの数mmも必要ありませんよ。
材料力学の教科書を見て、みんなでちょっと電卓たたいてみましょうよ。
じゃま
- >3
いえいえ、厚みの問題ではないんです。
RR系はシリンダとヘッドとクランクケースの接合に若干のネックがありまして、内圧が高まると接合部ごとモゲちゃうんです。
SUDO