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漠然とした質問で申し訳ありません。WWIIおよびそれ以前に敵軍から実物を入手する前に脅威となっている敵軍(あるいは仮想敵国の)戦闘機(または爆撃機・攻撃機等)への対策として実機同士で模擬戦や仮想戦闘訓練を行う必要があろうかと思いますが、各国ではどのように対処していたのでしょうか?(例えば「格闘戦に向いていない機体で格闘戦の敵機役は務まらないだろうし、対高速機戦闘であれば、鈍足機では予想される高速機の速さがどれぐらいか体感的につかめないだろう」ということです) RNR |
- 大雑把な話で申し訳ありませんが、レシプロエンジン時代の戦闘機隊の訓練ははジェット戦闘機時代と異なり、飛行性能で極端に異なる敵戦闘機を想定しません。空戦訓練の相手は同機種で十分に有効だったのです。
また、時代を第二次世界大戦前に絞れば、予想される「極端に異なる敵」とは高速重防御の新型爆撃機のことで、戦闘方法や機体の開発もまだ見ぬ強力な敵を想定しながら進められています。(RAFが典型的な例ですね。)
BUN
- ご回答ありがとうございます。
提示いただいたRAFの例があったので、他国でも同様に進められていたのではないか?というのが今回の質問の趣旨です。また当時採用されだした地上からの管制誘導やCH,CHLによる早期警戒網との組み合わせもありますので対策が手探りであっただろうことは想像できます。
ただし、「敵軍」とも書いてありますように問題が顕在化してから対策ないしは戦法を考え出すために特性の異なる機種はやはり必要だったのではないでしょうか?(例えば、対零戦対策にF4F同士でやっても効果は薄いのではないでしょうか?そうでなければ鹵獲機を探す必然性に乏しくなります「あれば嬉しい」けど「ないならいいや」と)
RNR
- その零戦対策として有効だった戦法は異機種の戦技訓練ではなく、しかも零戦とは無関係に開戦前の同機種による研究で発案されたものですよね。それで効果は十分にあった訳です。戦時に鹵獲機を研究することは重要な意味を持ちましたが、そこで得た情報を戦技に反映させる場合はやはり同機種による訓練で習得されます。
BUN
- 小生が十分理解していない上に、議論ボード向きかもしれませんが…
お言葉を返して恐縮ですが、ご提示いただいたのは「有効だったケース」の話になります。「鹵獲機を研究して得た情報を戦技に反映する段」ではその機の特性を理解した人間が同機種による訓練で教育できるでしょう。その点は異論ありません。
2.でお伺いしたのは「鹵獲機を得ていない状態で問題が顕在化して対策ないしは戦法を考え出すために」と敢えて定義しています。であれば、自軍の所有機の中から近い航空機を使うことは無かったのだろうか?ということです。
RNR
- 鹵獲機を得ることの最大の意義はその空戦性能を知ることではありません。
敵国がその兵器を何処の工場でどのような方法でどれ位の期間でどれ程生産しているのかを知ることの方が遥かに重要なのです。破損機でも残骸でも珍重されたのはこのためです。極論すれば大した違いの無い戦闘機としての飛行性能など二の次なのです。
BUN
- 速度性能の相違・機動性能が大きく相違する可能性がある敵戦闘機への対抗手段を考案するのであれば、同一機を用いた戦技で敵機側にフルパワーを使うことを許可し、友軍側は出力を制限して使用する等の方策をとれば、概ね目的は達成出来ます。
「サッチ・ウィーブ」も戦前に同一機で性能差異を付ける形で試験が行われた結果、有効性が認められたものです。
大塚好古
- 両御大ともありがとうございます。
ようやく整理と理解が出来ました。
RNR