9 |
艦上偵察機「彩雲」は、層流翼に凝った高揚力装置を装備していますが、海軍(空技廠)から中島への技術提供や指導があったんでしょうか? SIGA |
- 彩雲の層流翼は中島が独自に開発したKシリーズ翼で、元々をたどれば、空技廠によるLB翼効果の実機検証実験のほぼ直後にスタートしているように見えます。(立川のTH翼もほぼ同じ頃のスタートのはずです)
空技廠科学部は風水槽研究会を主催して、海軍のみならず、民間会社、陸軍までも募って流体力学研究の底上げを行っていました。つまり学会を主宰していたわけであり、そうした中からLB翼の結果を受けて以降の日本の層流翼研究も出発しており、K翼もその一環であるといえるように思います。
片
- 回答ありがとうございます。中島飛行機はNN系翼のイメージが強かったんですが、層流翼の研究もしっかりやってたんですね。そのルーツは空技廠の流体力学研究関係の学会にあると。
しかし、層流翼に凝った高揚力装置をつけた機体を短期間にきっちりと実戦機としてまとめ上げた中島はすごいと思います。
SIGA
- 中島飛行機小泉製作所は、機体設計部門が独自に使える風洞を持っている、当時として珍しい会社でした。
片