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発動機ハ‐40はアンダーパワーで、クランクシャフトも折損が多く・・・という話をよく聞きます。シリンダー径の増大(ボアアップ)によってクランクシャフトの延長などは伴わずに馬力が多少増すように思えるのですが、そのような試みは行われなかったのでしょうか?(まあ、余地がなかったのか意味がなかったのかなのでしょうけれど・・) 猿人 |
- この写真を見ていただいて、
http://www.aviation-history.com/engines/db601a-1.jpg
いかがでしょうか。
そもそもが150ミリの気筒径ギリギリに作られています。
「ちょっとボアを広げる」が、そうとう大きな設計のやり直しになってしまうだろうことが予想されます。
実際に行われたことは、気筒容積はそのままで、回転数を増大させることで発生出力を向上させる、というエンジンのガワには影響しない方法でした。
これがまたクランク軸その他回転系へのストレス増大につながったことは否めないのですが、ある意味、正道であったのだろうとは思います。
片
- もう少し。
http://www.taucher.net/redaktion/68/exupery/1DB601.jpg
http://www.enginehistory.org/Sarah%20Clark/Finding%20Aid/DB601Heads.jpg
隣のシリンダとの距離を保ちつつシリンダを太らせるには、発動機自体の全長から変えてかからなければならない感じです。
片
- 実際に、より大径のスリーブに入れ替えることでDB605が作られてるわけで、勿論ここまで来ると完全にギリギリで余裕はなくなりますが、言い換えればDB600/601の150mmボアは、DB605の154mmにまで広げる余地はあったということですね。
尤も、150が154になったところで精々5%程度の出力向上しか得られないでしょうし、増大したエネルギーに薄くせざるを得ないスリーブが耐え切れるかを考えると、リスクばかりでリターンの小さい手であり、あまり得策とは言いがたいでしょうけど。
SUDO
- 右へ左へ2ミリずつ。
・・・・・・それが限界だったわけですね。
片
- 片さん、貴重な画像とご説明をありがとうございました。
SUDOさん、詳しいデータをありがとうございました。
飛燕か・・是非乗ってみたかった。
猿人
- DB601->DB605は1000Hp級から1500Hp級ってことがいわれてますが、
これはまちがいってことなんですね。
wittman
- DB601からDB605へはボアの拡大だけでなく、回転数も上がってますよ。
片