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2639 イタリアの艦船が載っている本を読むといつも
「公試の最高速力は高かったが、実戦ではそんな速力は出なかった」のような書き方をされています。
(造船所にボーナスまで払ってまで)実戦では何の意味もない高速を出させるような無駄で意味の無い馬鹿げた努力をしたのでしょうか?

アルト

  1. >軍艦のスピード競争
     この場合、イタリアの相手は地中海に於ける仮想敵国のフランスでした、無論
    この競争が行われたのは平時です。
     平時において、仮想敵国を上回る高性能艦を保有していると見せつける事は実
    に大事な事と考えていいかと思います。
     この考えは国の方針によって違います、わざとスペックダウンした能力を発表
    する事により戦時の優位を確保すると言う考え方もありますし、より素直な、ま
    たは誇大に調整したスペックを誇る事により優秀な兵器を保有していると見せて
    戦争に踏み切る事を躊躇わせる考え方もあります。
     実戦での性能重視と言うのはある意味確かに正しい行為ではあるのですが、そ
    うで無いからと言って一概に馬鹿げた行為であると叩くのも物事を一方向からし
    か評価していない考えでは無いでしょうか、多方向から物事を見てみる事も大事
    では無いかと考えますが。
    ooi

  2.  試験は、その艦の性能を知る為のものです。
     であるなら、非武装平水過負荷であろうとも、他艦も同様の条件でテストしているなら、その試験結果は充分に相対的な性能を知る目安になります。
     つまりイタリア艦同士で比較するなら、これで充分だったわけです。
     また予定性能より良いかどうかでボーナスを支払うのは、実はイギリスなんかでもやってます。
     他に、軍艦といえども民間で建造した場合は武装を積んだ状態では出航できない場合もあります。軍に引き渡すまでは非武装とすると、造船所試験は当然非武装状態で行われる事になり、試験結果に応じてボーナスが出るなら、可能な限りよい海面で軽量な状態を造船所側は狙って試験するわけで、これはそこらの飛行機や車の速度試験でも同じことです。
     軍に引き渡されてからの試験も当然存在しますし、きちんと実戦的な条件での計測も存在しますが、公表されてこなかったりするのが一般的だったわけです。
     反対に民間での試験結果は放っておいても漏れるし、凄い成績なら積極的に公開して宣伝すれば、宣伝になるのですから有効な施策ともいえるでしょう。
    (余談だけど、だから後に実戦的な試験になったとかいうのは、単に武装等の艤装も民間でやれちゃうか、やった後で引き渡すようになっただけなんじゃないかとか思ってみたり)

     ちなみに非武装状態で引き渡すのは初期の英国駆逐艦とか、日本でも武装関係に触れなかった造船所竣工艦(海防艦とかの一部)で例があります。
    SUDO

  3. >平時において、仮想敵国を上回る高性能艦を保有していると見せつける事は実
    に大事な事と考えていいかと思います
    弱いことにかけては世界に冠たるイタリア海軍です。見せ付けても嘲笑の対象にしかなりません。
    たとえばスピードが速いと宣伝しても「逃げるためだろう」の一言でカタがつくことすら彼らは知らなかったのでしょうか。
    虚勢を張るにしてももっとまともな方法があったのでは?

    アルト

  4. >3
     イタリア海軍が弱いとか精鋭ではないということは全くありません。
     練度・性能・技量・戦意のどれをとっても列強海軍の一翼として充分なものがあります。一度第二次大戦の地中海戦域の記録を見てみると宜しいかと思います。少なくとも日独と比較して「弱い」とか「劣る」とか「不健全」な要素は見受けられないと思います。

     また、戦前のイタリアは海軍技術の輸出にも熱心でした。
     例えば日本でも魚雷艇や魚雷を輸入してますし、タイやソ連へ大型戦闘艦技術を売ることにも成功してます。
     これらの商売に、この宣伝は非常に役立ったであろうことは疑う余地は無いと思います。
    SUDO

  5. >3
    「イタリア海軍は弱っちいから彼らのやっていた事は無駄な事」と言う前提条件
    にすべて基づくなら、無駄な事をしていると言う事になる訳ですが。

     弱い事にかけては世界に冠たるイタリア海軍などと言うのは戦後のイメージに
    毒されたモノなのでは無いでしょうか、酒場で語るには実にわかり易いイメージ
    ですが、その当時のイタリア海軍の能力を公平に評価して出る言葉という訳でも
    ないかと思います。

     で、当時、スピードが早いと宣伝する事の一面にフランスと競争するといった
    要素があった事は否めませんが、貴方が実際に当局者だとして表に出ない実力を
    重視したと言ってスピード競争に表面上負ける事を良しとするのでしょうか。
     戦前のイタリアは>4で指摘されている通り艦艇等の兵器輸出にも熱心でした、
    その商売に差し支えるイメージの低下を甘受出来たか、その点においても疑問を
    抱かざるを得ません。

     結局彼らは虚勢なんか張っていなかったし、彼らの優秀な造船技術を示す為に
    はスピード競争は手っ取り早かった、それだけの事だと思います。

     第二次大戦の地中海戦域の「結果」だけ見てればイメージとして弱いとか感じ
    るのでは無いかと思うのですが、結局それでは非常にお手軽なイメージに引きず
    られてしまい、その当時の考えに基づいた評価とはならず結果として事実を見過
    ごす事になってしまうのではないでしょうか。
     ネガティブな見方を全否定するつもりはありません、しかし前にも述べたよう
    に物事を多方向から見るのも大事ではないでしょうか。
    ooi

  6. >3
    独伊と機械の貿易をしていた経験から申し上げますと、イタリア製の機械は大変良い性能を持っておりまして、性能&信頼性ともドイツ製品より上等と理解しています。
    私も入社当時はイタリア製品は他国の製品より劣るのではないかとの先入観をもって居ましたが、販売先で見比べるとまた工場の機械管理部門の方と話をすると世間一般で言われている事とは全然違う事に気が付きました。

    貴君も自身で経験されると、無責任な噂と事実の違いに気がつくと思いますよ。
    早房一平

  7. 「イタリア軍は弱い」と2ch等でジョークで言っているうちはいいのですが、
    これを根拠も無くまともに信じてしまう人がいるのは困ったものです。
    ネタをネタと見破れない人は・・・。


    ななし

  8. >一度第二次大戦の地中海戦域の記録を見てみると宜しいかと思います。
    失礼ですが、そちらこそ見直すべきでは。
    薄学ながらタラント、マタパン岬、ボン岬、スパルヴゥイエントの経過ぐらいは知ってますよ。

    >第二次大戦の地中海戦域の「結果」だけ見てれば
    第一次大戦でも序盤で巡洋艦が沈められてから港に篭りっぱなしでは?
    アドリア海封鎖や地中海の船団護衛も自分達では怖がってほとんどやってませんし(日本すら地中海まで派遣してやっているのに・・・)

    >独伊と機械の貿易をしていた経験から申し上げますと、イタリア製の機械は大変良い性能を持っておりまして、性能&信頼性ともドイツ製品より上等と理解しています。
    意味の無いカタログスペックだけで実際は大したことはないという訳ではないと。
    やはり操る人間の質が問題ですか。輸出等では相手国の人間が操るので、やはり宣伝は必要になりますね。
    その点についてはこちらの間違いを認めます。

    アルト

  9. >8
     それらの地中海戦域を見て、アルトさんが「イタリア軍は弱い」と思うのは主観の問題ですから否定するものではありません。
     ですが、世の中の大多数がそう思っているわけでもなければ、理論技術戦意の多くを賞賛するものも少なくないという現実にも目を向けてみると良いでしょう。
    SUDO

  10. 中国の諺に「黄河を対岸だけ見て語るは愚者のする事。両岸を見て始めて語る事が
    出来る」というものが有ります。
    残念ながら一級の戦史研究家であっても、一旦。自説に囚われると死ぬまで直すこ
    との出来ない人も多々例有りますのでアルトさんの様な例は致し方ないかと思いま

    K−SYAN


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