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227 艦爆・艦攻・急降下爆撃機とも、ぱっと見は戦闘機と同じに見えます。一体これらの違いは何なのですか?

  1. 艦攻は魚雷や爆弾を正確なコースに落すため直進安定性を重視して作ってあります。逆に言えば運動性は良くありません。乗員は三人が普通ですが、これは長距離の飛行のため航法や通信能力が重視されることと、動目標に対する爆撃・雷撃算定のための人手が必要だからです。


  2. 艦爆は急降下爆撃を主任務とするため軽快さが要求され、対G能力も優れているため艦攻よりは戦闘機的な性格を持ちます。しかし本職の戦闘機よりも重く、真正面から戦っては勝ち目はありません。乗員二名は軽快さと航法・通信能力を妥協した人数です。


  3. 戦闘機はその名の通り、敵機撃墜専門に装備を絞った高速かつ軽快な機体です。しかし大戦末期になると戦闘機の余剰馬力が飛躍的に増大し、シーフューリー(英)やスカイレイダー(米)のように艦爆・艦攻・艦戦を兼ねる単発・単座万能機が出現するようになりました。


  4. 要約すると、機種の違いは飛行機の限られた能力(主にエンジン馬力)を何の用途に特化するかを具現化したものです。大戦以前のように飛行機の用途自体が限られていた場合、あるいは大戦末期のように能力が飛躍的に増大した場合には、必ずしも機種区分は明確になりません。



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