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ふと疑問に思ったんですが。ステンサブマシンガンは9ミリパラべラムを使用弾に決定したのでしょうか。普通に考えればアメリカからの援助を考えて45口径にすると思うのですが。それに、たしかイギリスの軍用銃で9ミリ弾は使用されていなかったはずですし。どうか御教えください。 pegaso |
- 岩堂憲人先生は敵から分捕った弾が使えるからだといってました。それに、たしか、ブローニングHP使ってませんでしたか英軍は?
たちばな
- 第2次大戦中、イギリスからアメリカに対してトンプソンM1928(口径.45ACP)が発注され、援助武器として送られました。総数は資料不足ですが、手元の資料によれば、1940年に107,500挺、翌年に318,900挺が発注されています。もっとも、そのうち100,000挺以上(一説には200,000挺とも)は、Uボートの攻撃で船もろとも北大西洋の藻屑と消えたそうですが・・・
しかし、ヨーロッパでは.45ACPは一般的なピストル弾薬とはいえず、アメリカではイギリスおよびイギリス連邦各国向けに、口径9mmX19のトンプソン・サブマシンガンを試作しました。この9mm版トンプソンは、トンプソンM1に似たレシーバーにバナナ・マガジンを備えたものだったそうです。が、イギリスでステンが開発されたため、試作倒れで終わりました。
また、イギリスでも、1929年にBSA(バーミンガム・スモールアームズ)がトンプソン・サブマシンガンをライセンス生産する計画がありました。このBSA版トンプソンは、レシーバー下部にグリップを備えず、リー・エンフィールド・ライフル風のストックをレシーバー後端に備えたものだったそうですが、これも計画倒れで終わっています。
余談。イギリスがFN HPをL9A1として採用したのは第2次大戦後です。が、第2次大戦中にも、カナダのジョン・イングリス社で製造されたFN HP(No.2モデル)を採用し、L9A1の採用まで使用しました。ちなみに、このカナダ製HPは1944年から製造され、中国やカナダなどのイギリス連邦各国で使用されました。
ブラック・タロン
- >1補足 当時の英弾薬も不足していたんで、エチオピアで伊軍から分捕った大量の9㎜拳銃弾を使えるようにしたとのことです。(サンケイの「拳銃・小銃・機関銃」より)
この当時の伊軍が使っていた9㎜拳銃弾は9㎜パラと9㎜グリセンティ弾の両方だと思うのですが、どっちも使えるようにとのことで9㎜パラに合わせたのではないでしょうか。9㎜パラと同グリセンティは薬莢サイズが同じ。ただし、後者は前者に較べて弱装なので、後者用の銃で前者を撃つと非常に危険だそうですから。
tomo
- みなさん丁寧な回答ありがとうございます。
イギリスは9ミリと45口径の2本だてでいますが(リボルバ-用もありますが)、これらは、基本的には部隊によって装備がまとめられて補給し易いようになっていたのでしょうか?
たびかさなる質問ですみませんが御答えください。
pegaso
- すでに、銃器に詳しい方々が解説なさっていますね。
STEN以前、ヨーロッパ各国、各種サブマシンガンは製作(模索)されており
それらの使用弾は大抵9mmParaで定着していました。
又、英国には、ちょうど良いAUTO用拳銃弾薬が存在していなかったのも理由でしょうね。
(まさかウェブリー・スコットの45.5を使うのも考えもん。)
STEN専門のHPといったら ここが最高です。 紅葉饅頭さんの好きなMP18スネールマガジン付きの写真も有り。
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http://www.homeusers.prestel.co.uk/history/sten/index.htm
軌跡の発動機?誉