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543 メルカバのようにエンジンを車体前部に搭載する戦車のデメリットは何でしょうか。あえて前部配置にするメリットがないといわれればそれまでかもしれませんが、スペース効率や重量バランスなどは良さそうな気がするのですが。
sso

  1. 重量バランスは悪いよ。あれ。
    だからメルの砲塔は車体後部についてるんだけどね。
    一般の奴は重心に近い配置ね。

    んで、車体全部にエンジンを置くメリットとしては、

    い)駆動系
    フロントエンジン、フロントドライブの為にキャタが外れにくい(駆動輪に変なのが
    噛み込み難いから)
    ろ)装甲系
    メインの装甲を減らせるかも(エンジンも装甲の一部ってことで)
    は)車体系
    思った以上に中広々(ユーティリティスペースを増やせる(かも)

    んで。デメリットとしては

    に)駆動系
    エンジンが交換しづらい。冷却系が組み込みにくい(大容積化できない)
    ほ)装甲系
    主装甲の容積が限られるため、防御能力のアップが極めて難しい。
    また、エンジンはHEAT程度しか止められない。
    ついでながら、主装甲に被弾したら即停止(APUなかったんでない?)
    へ)車体系
    広く感じる言うても、結局は前後のみ。
    主装甲は基本的に前部に集中的に配置する必要があるのだが、既存のパッケージの改良では慢性的な容積不足を生じることが必死。
    そのため、砲塔や防盾部を拡張するなどして主装甲の能力不足を補う必要がでてく
    る(Mk.I=>Mk.III)。とすると、砲塔駆動系に異様に負荷が生じ…

    と、無難な既存デザインに比べるとやや不利なのは致し方がないところ。MBT とし
    て評価すればね。これが、MBT ではなく、ダックイン専用の移動できる対戦車砲と
    みるとまた評価が全く変わってくるです。

    簡単にはこんな感じ。
    sorya

  2. 早速の回答ありがとうございます。
    >ダックイン専用の移動できる対戦車砲とみるとまた評価が全く変わってくるです。

    フェルディナントはこのいい例だと思うのですが、操縦席をエンジン前方に設けたのは何故でしょう?素直に駆動モーターを前方に持ってくればさらに戦闘室が広くなっていいと思うのに。
    sso

  3. >メルカバの砲塔は後ろについている
    そんなことも無いと思いますが。
    例えば7個転輪のM1戦車、レオパルト2は第3転輪から第4転輪間付近、6個転輪のチャレンジャー、90式戦車は第3転輪付近が砲塔中心となっております。
    これから考えれば前方エンジンのメルカバは第4転輪付近に砲塔中央がありますので、コンベンショナルな6個転輪戦車と比べれば丁度逆になるので問題ないんではないでしょうか?
    はいどーも

  4. >3
    砲塔の中心位置よりも重心位置が重要なのではないのでしょうか。砲塔は装甲、砲身が全部に集中しているのですから。素人なので断定はできませんが・・・。
    K3

  5. >4
    車体重心に対する砲塔位置(砲塔重心=砲塔中心=スリップリング位置)だと思うんだけど。
    砲塔自体のバランスは砲塔後部を伸ばすことによるカウンターウェイト効果で帳消しにしようとしているように思えます。
    はいどーも

  6. メルカバのような前部にエンジンを搭載している戦車とスタンダードな後部にエンジンを搭載している戦車は、急発進時や射撃時におけるバランスはどちらがいいのでしょうか?
    ガンヘッド507

  7. >6
    一概にフロントエンジンだからリアエンジンだからでは決められないと思います。
    エンジンの大きさでもバランスは変りますし、サスペンションの特性で如何にもできますから。ただ、単純に前方駆動と後方駆動で考えると発進加速時は後方駆動が有利。射撃においては反動吸収を考えると砲塔が前方にある方が有利に思えます。
    はいどーも

  8. >7
    そうですか。
    まあ、色んな形式の懸架装置がありますから一概にいえないですよね。

    ガンヘッド507

  9. 放っとりました。チト一番の身内の不幸があってね。(肉親にあらず)

    構造重心を語るとき、意外に間違えちゃうのが砲塔取り付け位置の中心=構造重心
    論。これ実を言えば間違い。厳密には砲軸が重心位置に如何に近づけるかというの
    が非常に射撃制度にとって非常に重要でござんす。砲塔に関して言えば、重心って
    ーよりも、接地荷重を如何に均等にするかで考えることが多いと思って良いです
    (2D論か3D論か位の微妙な違いだけどね)

    これを語る場合の前提として、まずは近代のMBT というのが如何に割り切って設計
    されているかを考える必要がありです。と、いうのも現代の対戦車駆逐戦を限定し
    て言えば、必要な砲塔の旋回角度というのが±60度以上になることがありません。
    これは2狽ナの話で、狽ノなるとそれこそ±45度程度になります。

    真横向いて撃つなんて、そんな恐ろしいことはしないですわ。それするくらいなら超信地して車軸を変更したほうがまだマシってくらい、攻撃方法としてはとっても非常識でかつ、まずありえないシチュエーションだったりするんですわ。

    で、もしこの角度に基づいて車体のデザインを決定させた場合、どうなるのか?っ
    てーと、そら一つしかござんせん。デザインの融通性です。特定の角度のみ最適化
    なんだから、ある程度位置は固定されるけど、完全な構造重心一致を求められた車
    体よりも、デザイン的に余裕が生まれるわけでごわす。

    この前提に基づいて、実際の各MBT の射撃シーン。特に走行間射撃でのシーンを見
    て貰えばよくわかるのだけど、砲塔角度によって車体の煽りが変化するのがよくわ
    かります。

    で、フロントエンジン式MBT 特にメルカバがMBT としてはダメダメ論をわしが展開
    するのかというと、そらまあ簡単なことで、重心が前に偏ってしまってるからに他
    ならんのです。そら同馬力でかつ超軽量なエンジンの採用とか、超軽量な装甲や装
    甲材料が開発されてれば話は別だけど。

    「単発」だったら確かにフロントヘビーのほうがモーメンタムトラップとして短時
    間の反動を抑制できると思うのだけど、この振動。低周波でかつ連続性を持ってし
    まうんだな。イヤらしいことに。連続射撃となるともうイヤになるくらい車体が振
    動して射撃どころではない。理想を言えばやはり、砲反動は構造重心をモロに突き
    抜けることで、車体全面で受け止めるのが一番システムとしては効率が良いです。

    うーん。あんままとまってないなあ。
    sorya

  10. http://www.h3.dion.ne.jp/~idf-azu/keyword/merkava.htm
    まー結局の所「防護性を強化するため、乗員をシステムの中央に配置すべし」というコンセプトのもとで
    ありとあらゆる物を乗員を保護するための「盾」とするべく、設計が進められた結果あーいった配置が
    とられたのでしょうね。
    jas1


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