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イギリスが第2次大戦開戦で建造を中止した「ライオン」級戦艦についてですが、何故「ヴァンガード」建造計画が持ち上がった時に建造が再開されなかったのでしょう? 何らかの建造困難な理由があったのでしょうか? 明石耕作 |
- 一応推測したのですが、「ヴァンガード」は戦艦建造で一番手間のかかる主砲を「カレイジャス」「グローリアス」から流用したのに対して、「ライオン」級では新造する必要があったのがネックになったのではないか?と言う風に考えました。すると、「ライオン」級では主砲を新規開発することになるのですが、「ネルソン」級の予備部品から流用では駄目だったのか?と言う疑問もわいています。この辺りの事情も御存知の方、教えていただけないでしょうか?
明石耕作
- 建造作業中断後、ライオン級は元計画破棄の上更に大型の戦艦として計画変更、改設計されたのが
原因でしょうね。
大塚好古
- 2>
そういえば、開戦後の戦訓を元に改設計したという話もありましたね。でも、そうなると、その段階では建造計画を再開するつもりがあったと言うことになりますよね? それと、改設計の内容は船体そのものを作り直す(あるいは、建造作業が中断された段階で船体の建造が始まっていなかった?)のか、それともバルジの装着や艦首尾延長ですますつもりだったのか?? なんだか、一つ分かると分からないことが二つ出るような気分・・・・・・
明石耕作
- 改ライオン級は船体が大分大型化してますね。
確か5万トン級以上にはなってたはずです。
ですからヴァンガートはやはり戦時急造艦で、
情勢によって改めて改ライオン級建造を行うつもりだったのかもしれません。
けど、空母の大量建造計画に呑まれてしまったと。
勝井
- >>3
改ライオン型は完全な新規設計艦で、建造中のライオン級を利用したわけでは無いです。
あと今更ながらライオンの主砲は新型のSHS装備のためネルソンと砲塔の構造が異なるので流用は
不可でせう(改めて見ると英の16in砲弾の何と軽いこととと15in砲弾の何と重いことよ(笑))。
>>4
勝井山、ヴァンガードの元計画(極東艦隊向け戦艦)は1939年2月の計画だよ。計画としては
決して戦時急造艦では無いですよ。更に言えばヴァンガードは二番艦が計画されていたりしますが。
あと戦後の1945年計画でライオンとテメレアの建造計画も上がっていたりするんですが。
英海軍は戦艦の新規建造を決して諦めていたのではないのだよ。
まあ空母の増勢計画に飲まれたのは事実だけどね。
(ああ、明日にも仕上げなきゃならない仕事があるのに何をやっているんだ俺は(汗))
大塚好古
- >5「ヴァンガード」の元計画って、開戦前なんですねえ、今の今まで知りませんでした。と言うか、「ライオン」建造計画中止前に「ヴァンガード」建造の計画が上がっていると言うことは・・・・・・?
改「ライオン」級については分かりました。「ライオン」級の計画再開と言うよりは新しい建造計画を立てるときに「ライオン」をベースにした新戦艦を計画したというような解釈で良いのかな?
明石耕作
- >5.大塚さん
さしつかえなければ、情報ソースもしくは文献を教えて頂けますでしょうか?
自分で読めるものなら読んでみたく思います
勝井
- 現在でも入手出来る資料ならConwayのAll the World Fighting Ships 1922-1946と
NIPのNelson to Vanguardですね。ヴァンガード級の複数建造云々ついては後の方の本でちらりと
触れられてます(わかりにくい書き方だけど)。2番艦の建造について書き込まれている資料は
一般的に入手出来ない資料なので言及を避けておきます。
因みに今Nelson to vanguardを読み返したらヴァンガードの案は1937年2月に一回提案されて廃案、
その後1939年3月に蒸し返された、というのが正しいそうで(月を逆に覚えていたのだな…( ..)ヾ )
…ところで勝井山、Conwayのこのシリーズ持ってなかったっけ?
大塚好古
- うみゅ、Conwayは確かに持っとります。
早速読んでみよ♪
サンクスです。
勝井