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質問です。アイオア級は本当に、大和級に対艦戦で勝利できないのでしょうか。 一説によれば、 史上初の大口径砲に三連装砲塔を採用して工作精度が低くなり、方位盤射手も砲塔に若干のゆがみが生じ、従来の射撃精度に対し大きく低下したと聞きました。もし本当なら防御で大きく勝り46センチ45口径の大和より、40センチ50口径で発射弾数が多く射撃率が高いアイオアが有利ではないでしょうか。 hiro |
- この手の話は過去のQ&Aや議論ボードでたびたび語られていますが、そちらはご覧になられましたか?
とりあえず、
>http://www.epsnet.co.jp/~f4u/discussion/g0018.html
>http://www.epsnet.co.jp/~f4u/discussion/g0020.html
あたりにご質問の答えに近いことが書かれていると思いますが。
YOU
- >史上初の大口径砲に三連装砲塔を採用して工作精度が低くなり、方位盤射手も砲塔に若干のゆがみが生じ、従来の射撃精度に対し大きく低下した
この出典は何処からのものでしょうか?非常に興味があります。
tackow
- 上記質問について追加いたしますと
大和の46cm主砲は,散布界がかなり広く命中率が低かった。従来日本海軍はドイツ海軍とともに射撃精度については優秀だった。特に砲弾の散布界は諸外国に比べかなり狭く,高い命中率を誇っていたといわれる。しかしこれは大和の主砲には当てはまらなかったようである。
タウイタウイ島での射撃訓練中,大和および武蔵の主砲散布界は35,000mの大遠距離射撃とはいえ800~1,000mに達した。横を向いた戦艦に対する命中界は遠近50~60mであるから,挟夾しても命中率5~7%程度と推測される。長門の主砲が射距離20,000mで散布界250m程度,命中率は25%に達したことに比べ,大和級の命中率はかなり低かったことになる。方位盤射手も砲塔に若干のゆがみを感じていたといわれ,史上初の大口径砲に,戦艦としては日本海軍初の三連装砲塔を採用した結果,砲塔の工作精度が低くなった可能性が高い。1921年の陸奥の竣工以来20年間戦艦の建造が無く,大口径砲製造のノウハウも低下していたと考えられる。(一部抜擢)
又、弾丸について 九一式徹甲弾の甲鉄貫徹力は水中弾道を考慮した設計や、工業水準の低さなどにより諸外国の徹甲弾に比べ相当劣っていた。
英米独の装甲鈑は日本海軍のそれより高品質である。(省略)
又、高角砲について 門数の上では世界最多の高角砲搭載艦となったが、発射速度が低いことに加え高射射撃指揮装置の性能が低かったため、あまり有効な対空攻撃力は有していなかった。
アメリカ海軍は前後檣楼上のレーダー装備の高射装置で両用砲を管制したため、航空機に対する測距が非常に迅速かつ正確に行え高い命中率になり、さらに電波探知による近接信管(VT信管)を用いた対空砲弾は、目標に接近すると炸裂し破片を投射するため、その実効性は三式対空弾よりはるかに高い対空攻撃力を発揮し、日本の攻撃機は大半が攻撃前に撃墜された。(省略)
主砲データについて記述致します。
弾弾質量に初速を合わせた運動エネルギー(J)及びに総砲出力(KW)をみてみると
運動エネルギー[J] = (砲弾質量[kg]×初速[m/s]2)/2
運動エネルギー[J]×発射弾数[発/分](1秒当たりの単位が[W])
大和46センチ45口径×9 アイオア40.6センチ50口径×9、
1発当りエネルギー 大和444MJ アイオア356MJ
1分当りの発射数 大和1.5発×9 アイオア2発×9
1分当りの総砲出力 大和99.930KW アイオア106.693KW
参考資料(一部)
● 松本 喜太郎:戦艦大和・武蔵──設計と建造(2版),芳賀書店,1972
1) 児島 襄:文春文庫 戦艦大和 上巻,初版第1刷,文藝春秋,p.213,1978
2) 福井静夫:福井静夫著作集/第六巻 世界戦艦物語,初版第1刷,光人社,p.49,1993
上記はある記述より抜擢。省略しておりますが根拠のある説明で、計算式等信頼できるものと思います。
以上の事も加え
機動性 アイオア有利
防弾 装甲板の厚い大和が非常に有利
主砲(砲弾エネルギー) 一発の破壊力は大和が最強、集中砲火はアイオアに軍配
弾丸の甲鉄貫徹力 アイオア有利
射撃精度 上記からレーダー射撃のアイオアが非常に有利?
hiro
- 個艦同士の戦闘の結果はともかくとして、上記の「抜粋」は色々と誤解もあるようです。
しかし、ここまで引用しますか?
tackow
- 少々代用しすぎましたか、昨夜酔っていましたので誤字もありますし、大目に見て下さい。
上記についてはある方の記述から抜粋致しました。
やはり誤解もありますか、信用できると思っても正確な情報は分からないものですね。
hiro
- 上記誤字ありすみません。
hiro
- その内出すつもりなので簡単に書いておきます
砲弾の砲口エネルギーはあまり意味が有りません
別館の真実一路の魚雷は大人になってから番外編の下のほうに
米軍の16インチMk.1とMk.6の威力表を出してありますので参考にして下さい
砲口での威力は同等でも、距離が離れるとどうなるのか
SUDO
- このAns.Qでも、そのウェブサイトを引用する人が度々でてきますので、いっそのことリンクをお願いしたらどうでしょう?
(N)
- >8
下の方のバーナーリンクにあったような... by真実一路
DIG
- 大和の散布界が大きかったと言う話しは、宇垣中将の「戦藻録」からでは無いでしょうか?。
当時の主砲射手がその原因について、「砲塔にゆがみが有るような気がした」そうです。
「文春文庫 戦艦大和」からです。「戦藻録」によると散布界の問題は、その後改善されています。
ISHI