524 |
523関連質問ですが、 北極海で行動する米露の原潜、氷をぶち破って浮上するそうですが、 どのような措置が施されているのでしょう? (セイル補強は知ってますが、具体的な内容や他の処置は知らないので) 勝井 |
- 例えば米海軍のロサンジェルス級の場合だと、SSN-751以降の(いわゆる「改」
型以降)艦では潜舵をセイルから艦首部に移動させてますね。
ただ、ロシア海軍のタイフーン級なんかだと「氷をぶち破って浮上」する必然
があるのでしょうが、普通の潜水艦では「氷海下」での運用上強化した、と捉
えた方が良いのではないでしょうか?
また、米海軍のスタージョン級(氷海下運用能力有)も「氷をぶち破って」浮
上した例があるのですが、普通の潜水艦でも氷が薄ければ簡単に浮上出来るの
ではないでしょうか?
takukou
- 潜舵を垂直にするだけ
かつひこ
- 氷海下航行用、ということであれば氷探知用の特殊なアクティブソナー/上方艦姿用エコー・サウンダー、
TVモニタシステム等が搭載されてますね。
因みに氷をぶち割る必要性があるタイフーン級やデルタIV級は船体やセイルの形状がアイスパックを割るのに
適した形に設計されております。
大塚好古
- セイルなど、どの程度の強度が与えられているのでしょうか?
また材質は?
勝井
- ↑ 詳しいことは不明ですが、氷海下作戦が考慮された原潜が割ることが可能な氷の厚みは約90cm程度と
言われており、実際スタージョン級のホークビルは度々の北極洋の調査航海でこの程度の厚みの氷を
割って極点に浮上しています。
なお、タイフーン級の場合は推定値ですが1.5m+の氷を割って浮上することが可能であるとする資料があります。
ま、それが出来るだけの強度を持たせているということですね(実際写真を見るとタイフーンの
セイル上部の構造はかなりゴツイ感じがある…)。
大塚好古