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キングストン弁、海戦小説や戦記では 頻繁にでてきますが、本来の目的は なんなのでしょう。本来自沈用なのですか。また、実際にはどんな形で どのくらいの大きさだったのでしょうか? 画像はありませんか・ 猿坊 |
- 緊急注水消火用では?
大和なんか機関室に注水バルブが無くて(大きいのが無い?)
復水器の冷却水取り入れ金具の取り付けボルトをはずして注水したという記述があります
navy
- 「質問一覧」の「艦船 No.102」に似た質問がありますね。本来は艦底から復水器冷却用の海水を取り入れるためのバルブだそうです(ささき)
ささき
- 大きさによらず、船底を貫通するパイプの、船底に一番近いところにある海水の流入防止用の弁の
ことをこう呼ぶようです。ヨットでもこう呼びます。
本来の目的は、外の海水を取り込んでいる配管系のどこかが破れたり、その配管系を使用しない時に
船内へ海水が入ってくるのを元から止めるのに用います。
海水管系のどこかが船内に開いている状態でこの弁を開けたままにしておくと、船内に緩慢に
浸水することになります。(非直の潜水艦でそのような事故があったというような話を読んだ
ような気がします。)
船底の開口の中で一番大きいのがボイラーの復水器用の海水吸入口および吐捨口です。
大和型の場合、この口は長径が15~2.2m、幅が90cmの楕円で、機械室(4室)ごとに4つ(入出2組)
ずつ計16個あります。先の大和探査でも主船体が転覆していたので、この開口は確認されたそうです。
信濃では、さらに泡沫消火装チ用の同大の開口がふたつあります。
大和の最期の場合、転覆を食い止めるために緊急に機械室を満水にする必要があり、通常の海水の
導入では間に合わないので、この復水器用の配管(径80cm)そのものを傾斜した機関室内で
取り外したのだと思います。
艦内側面図や横断面図で、機械室の復水器の前後から出て、船底(2重底)に
つながっている筒がこの管系で、これの船底近くに水道の元栓のような弁があるのだと思います。
この弁の名前ですが、ゼロックスやホッチキス同様、発明者または発明地に由来するのではないかと思います。
Ticonderoga
- (上の記事中の訂正) 長径が15~2.2m → 1.5~2.2m です。m()m
Ticonderoga